本日もコッカー日和_2

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街の音


 サンフランシスコのあるホテル、時差に疲れた体を引き摺りながら部屋のドアを開けると、目の前にあったキングサイズのベッドに体を投げ出した。
 「シャー」という金属の摺れる音がベッドの中にまで入り込んでくる。
 名物ケーブルカーの動力となるケーブルが、道路の下に作られた溝の中を走る音だ。
 早朝から深夜まで街中の至る所で聞こえるこの音を聞くと、サンフランシスコに来た事を実感するのである。

 それぞれの街には象徴(シンボル)とされる建物や風景があるが、「音」もその一つだと思っている。
 アムステルダムでは十五分おきに鳴る西教会の鐘の音があるし、パリでは地下鉄で演奏するミュージシャン達の音楽がある。
 東京では山の手線の駅ごとに違う電子発車ベルが三分間隔で鳴るのを聞くと帰ってきたと実感するし、パチンコ屋のドアから漏れる騒音や、様々な店から聞こえる「いらっしゃいませ」という掛け声も東京の音だと思う。
 その街の懐で生活していると気付かないが、一度外に出てから戻ってみると比較する対象ができるのでよく判るようになるものだ。

 その昔、まだ鉄道や自動車が走っていなかった頃の東京は今よりずっと静かで、時を告げる寺の鐘くらいしか街の音はなかっただろうし、その時代に来日した外国人達には今のトウキョウとまったく違った印象を持ったに違いない。
 それがこの百年で大きく変わり、街の出す音も変わった。
 百年後、東京はどんな音を出しているのだろう。

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